LINE公式アカウントのリッチメニューは、ユーザーが直感的に操作できるボタンのことで、アカウントの利便性とユーザー体験を向上させる強力なツールです。
この記事では、リッチメニューの基本設定から、効率的な活用方法やデザインのポイントまでを分かりやすく解説します。
リッチメニューとは?
リッチメニューとは、LINE公式アカウントのトーク画面下に固定表示できるカスタムメニューのことです。
ユーザーが過去のメッセージを遡らずに重要なリンクやコンテンツに簡単にアクセスできるため、リッチメニューは固定された機能として、非常に便利な存在です。
例えば、タップするとウェブサイトやクーポンページが開く設定をすることで、ユーザーは簡単にアクセスできます。
常に表示されることから、リッチメニューはLINEアカウントの顔ともいえます。ブランディングのために、どのようなコンテンツをどのようなデザインで見せるかが重要になります。
リッチメニューの設定方法
リッチメニューの設定は、PC版のLINE公式アカウント管理画面から行えます。
テンプレートが準備されているので、簡単な手順で実装できます。
- 管理画面を開く:左メニューの「リッチメニュー」をクリックして「作成」を選択。
- タイトルと表示期間の設定:管理者が分かりやすいタイトルを設定し、リッチメニューの表示期間を設定(一般的には長期設定が推奨)。
- テンプレート選択:大サイズや小サイズ、ボタン数に応じてテンプレートを選択。最大で6分割メニューまで作成可能です。
- デザインの設定:アップロード画像、LINE公式のデザインツール、クリエイティブラボなどから選択。エリアごとに異なるデザインやアイコンも設定できます。ボタンを押すと直接外部サイトに遷移する場合、遷移先のトンマナと合わせる工夫が大切です。
- アクション設定:リッチメニューのボタンごとにリンクやクーポンの設定が可能です。
▼リッチメニューに利用する画像のサイズ
コンテンツ | サイズ |
リッチメニュー | 大(2500×1686) |
小(2500×843) | |
リッチメッセージ | 正方形(1040×1040) |
リッチメニューに設定できること
リッチメニューには、複数のアクションを設定できます。各ボタンに目的にあった異なるアクションを設定することで、LINEアカウントを利用するユーザーの利便性を高められます。
- リンク設定:外部URLを直接開くリンク設定が可能。例えば、InstagramやWebサイトへのリンク設定を設定すると、商品購入ページやLPを簡単に開くことができます。
- クーポン設定:LINE内であらかじめ作成したクーポンがリッチメニューから開ける設定。
- ショップカード:1アカウントに1つのショップカードを設置可能。ユーザーはリッチメニューからポイントカードの表示ができます。
- テキスト設定:リッチメニューのボタンをタップすると、特定のキーワードに連動したメッセージを自動送信する設定が可能です。
リッチメニューからCVを増やすためのポイント
リッチメニューは常に表示されており、ユーザーの目につきやすいことから、メッセージ配信経由と比較して成果が大きくなる傾向があります。リッチメニューをより効果的に活用するためのポイントをいくつかご紹介します。
コンテンツの厳選
リッチメニューは固定表示されるため、最も重要な情報を厳選して掲載することが大切です。コンテンツを詰め込みすぎず、ユーザーに伝えたい主要な情報に絞ることで効果が高まります。
リッチメニュー内のボタンが多すぎるとユーザーが迷ってしまい、離脱や本来のCVに繋がらない可能性があります。
配置場所の最適化
リッチメニューの中でも、右下のエリアが最もクリックされやすい傾向にあります。重要なコンテンツや外部リンクは右下に配置すると、クリック率が2.5倍ほど高くなるというデータもあります。
サイズの選択
大サイズと小サイズのリッチメニューでは、大サイズの方がクリック率が1.5倍ほど高くなる傾向があります。画面の占有率が高い大サイズの方が目を引きやすいためです。
リッチメニューの主な活用方法
予約・問い合わせの導線作り
「予約」ボタンをリッチメニューに設置し、自社の予約サイトに誘導することで、ユーザーの予約行動を促進できます。
クーポン配布
事前に作成したLINE公式アカウントのクーポンをリッチメニューから表示させることができます。これにより、来店や購買を促進できます。
Webサイトへの誘導
自社のWebサイトやECサイトへのリンクをリッチメニューに設置することで、サイトへのアクセス数を増やすことができます。
メッセージ配信との連携
キャンペーンなどの期間限定コンテンツでは、メッセージ配信のクリエイティブとリッチメニューのデザインを関連させることで、より高いクリック率を得られます。
タブ切り替え機能の利用
APIツールを活用することで、タブ切り替え機能を実装できます。これにより、1枚のリッチメニューに収まりきらない情報も効果的に表示できるようになります。
ユーザー属性による出し分け
友だちの属性ごとにリッチメニューを出し分けることで、より適切な情報を表示できます。例えば、会員向けと非会員向けで異なるメニューを表示するなどの工夫ができます。
以上のポイントを押さえることで、LINEのリッチメニューをより効果的に活用し、ユーザーエンゲージメントの向上や、ビジネス目標の達成に繋げることができるでしょう。
業界別・リッチメニューの活用事例
すでに様々な業界の企業や店がLINE運用でマーケティングをしています。LINE運用の肝になるリッチメニューは、各業界の特性に合わせてカスタマイズされています。リッチメニューを通じて、顧客のニーズに即座に対応し、サービスへのアクセスを容易にすることで、顧客満足度の向上と売上増加につながっています。
実際にどのように使えばよいのがイメージできるよう、業界別での活用事例をご紹介します。
レストラン・カフェ
- メニュー表示:人気メニューや季節限定メニューへのリンク
- 予約機能:オンライン予約システムへの直接リンク
- クーポン配布:来店促進のための割引クーポンの提供
フードデリバリー
- 注文ページへの誘導:メニューカテゴリー別のリンク設置
- 配達状況確認:注文追跡ページへのリンク
- 特別オファー:限定セットメニューやキャンペーン情報の表示
アパレル
- 商品カテゴリー別リンク:メンズ、レディース、キッズなどのカテゴリー分け
- セール情報:期間限定セールやクリアランスセールへの誘導
- 新作情報:最新コレクションやトレンドアイテムの紹介
家電量販店
- 商品検索:カテゴリー別や人気商品へのリンク
- サポート情報:製品サポートや問い合わせページへの誘導
- 店舗検索:最寄りの店舗を探す機能へのリンク
サロン・エステ
- 予約システム:オンライン予約ページへの直接リンク
- メニュー紹介:各種施術やコースの詳細情報へのリンク
- キャンペーン情報:季節限定トリートメントや特別価格プランの案内
コスメブランド
- 商品ラインナップ:スキンケア、メイクアップなどカテゴリー別リンク
- 肌診断:パーソナライズされた商品レコメンドへの誘導
- 限定商品:LINEユーザー限定アイテムの紹介
旅行代理店
- 目的地別検索:国内・海外旅行のカテゴリー分け
- 特別プラン:早割や直前割引などのお得な情報へのリンク
- 旅行相談:オンラインカウンセリング予約への誘導
ホテル
- 宿泊予約:直接予約ページへのリンク
- 施設案内:レストランやスパなどの館内施設情報
- 周辺観光:ホテル周辺の観光スポット情報へのリンク
銀行
- 口座残高確認:オンラインバンキングへのクイックアクセス
- ローン相談:各種ローン商品の案内や申し込みページへのリンク
- キャンペーン情報:新規口座開設特典などの案内
証券会社
- マーケット情報:株価やマーケットニュースへのリンク
- 投資相談:オンライン相談予約への誘導
- 取引ツール:株式取引アプリへの直接リンク
リッチメニューのデザインとコスト
リッチメニューは外部への委託か、自身で作成する方法があります。
リッチメニューのデザイン費用は、依頼するデザイナーの経験やスキルにより異なります。プロのデザイナーに依頼する場合、相場は3万~5万円程度とされています。クラウドソーシングサービスを活用すれば、さらに低価格でのデザイン依頼も可能です。
初期費用を抑えたい場合、デザイン初心者でも利用可能なツール「Canva」などで自作することもおすすめです。
LINE運用を始める際には、リッチメニュー以外のクリエイティブも作成する必要があります。デザイナーのリソースがない場合、また自作する自信がない場合には、penglueの導入がおすすめです。
固定費が0円で、デザイナーによるクリエイティブの一括制作はもちろん、運用や分析まで通気一貫で依頼可能。また成果報酬型であることから、初期費用なし・リスクなしで始められます。
- リッチメニュー内タイルの範囲設計が自由
範囲設計が自由なので、リッチメニューのデザインを活かしながら、自然とCVにつなげられる設計が可能になります。 - ユーザーセグメントごとに最適なリッチメニューの表示が可能
例えば、どこまでシナリオを読み進めたかでユーザーセグメントを設定した場合、シナリオを読み進めていき特定の位置まで到達したユーザーには、キャンペーン情報に特化した新しいリッチメニューを表示する、といった設定が可能です。
唐突に切り替わることでユーザーの目に留まりやすくなるので、オファー情報を目立たせたい時などにオススメの方法です。
今回は新規顧客獲得に繋がるリッチメニューに焦点を当てて作成のポイントや事例をご紹介しましたが、Penglueではリッチメニューだけでなく、ポップアップバナーや本シナリオ等に関しても、クライアントの成長に貢献できた施策やポイントをメンバー間で共有し、日々PDCAを回しています。
LINE公式アカウントは比較的どなたでも運用いただけますが、成果を出すためには多くの知見と工数が必要となってきます。
LINE公式アカウントをすでに自社で活用しているが、成果をさらに伸ばしたいが工数に限りがある、という方はぜひPenglueをご検討ください。
まとめ
LINE公式アカウントのリッチメニューは、顧客とのコミュニケーションを強化し、顧客が必要な情報に簡単にアクセスできるようサポートします。リンクやクーポン、ショップカードなどをうまく活用し、顧客の満足度を向上させましょう。また、効果的なデザインと応用機能を駆使して、ビジネスに役立つリッチメニューを作成しましょう。