サイトの運営者にとって、直帰率の数字は非常に大切な数字です。
直帰率は他のページも見ないで直帰した割合を表しているもので、直帰率が高いほど最初のページを見ただけでサイトから離れた顧客が多いことが分かります。このことから直帰率をいかに下げられるかどうかが利益向上に大きくつながると言えるでしょう。
しかし、直帰率を下げるといってもどんな施策を実践すればいいのか分からない人も多いのではないでしょうか。それでは、直帰率が高くなる原因や直帰率を改善する方法についてご説明しましょう。
直帰率とは?
直帰率とは、サイトにアクセスしたユーザーが他のページに移動することなくサイトを離れた割合を指す指標です。
直帰率が高いと多くのユーザーが最初のページを見たときに、その他のページを閲覧する価値がないと思っている可能性があるでしょう。これでは他のページに有益な情報があるにもかかわらず利益につながらなくなってしまうので、直帰率の改善は急務だと言えます。
離脱率との違い
直帰率と同時に覚えておきたいのが、離脱率です。
離脱率とは直帰率と同様にユーザーがサイトから離れることに変わりありませんが、離脱する前に他のページにアクセスしていることが条件です。
つまり、1回でも他のページにアクセスしてから離脱していれば離脱率に含まれます。1回も他のページにアクセスせずに離脱した場合は直帰率、1回でも他のページにアクセスしてから離脱していれば離脱率と覚えておきましょう。
さまざまな業界における直帰率の平均
さまざまな業界における直帰率の平均は、以下の通りです。
職種 | 平均直帰率 |
---|---|
自動車関連 | 46% |
B2B | 65% |
ヘルス・アンド・ビューティー | 469% |
エネルギー | 37% |
家庭用品・家具 | 44% |
食料品 | 44% |
家電 | 56% |
ラグジュアリー業界 | 47% |
メディア | 59% |
医薬品 | 60% |
ファッション | 44% |
金融 | 58% |
通信 | 54% |
旅行 | 42% |
参考:2022 Digital Experience Benchmark Report
以上の業界で最も直帰率が高いのはB2B業界でした。¥サイトを訪れたユーザーにとってほしい情報がなかったため、直帰率が高くなった可能性があります。
また、食料品や家庭用品、ファッション、旅行などの業界は比較的直帰率が低い傾向にあります。
直帰率が高い原因とは?
直帰率が高い原因は、以下の通りです。
- ユーザーインターフェースやデザインに問題がある
- タイトルとページの内容が大きく違う
- 最初に目にするページの内容が魅力的に感じない
- 次のページに行くための導線がない
- ページの読み込み時間が長い
- スマホに対応していない
それでは、直帰率が高い原因についてご説明しましょう。
ユーザーインターフェースやデザインに問題がある
直帰率が高くなってしまうのは、ユーザーインターフェース、通称UIやサイトのデザインに問題があるかもしれません。
いくらサイトの内容が良かったとしても、ユーザーにとって見づらく扱いにくく使い勝手が良くないとユーザーの直帰率を急速に高める原因になります。
扱いづらいサイトほどユーザーが嫌がって離れてしまうため、UIや見やすいデザインへの改善が必要不可欠です。
タイトルとページの内容が大きく違う
タイトルとページの内容が大きく違うというのはあり得ないと思うかもしれませんが、広告分のタイトルやメッセージと遷移先のページの内容が一致しないことが多々あります。
たとえば車の広告なのにページの内容は食料品の紹介ページだったというケースが挙げられます。
こうしたコンテンツの不一致やイメージの相違が起こることで直帰率が高くなるのがポイントです。
最初に目にするページの内容が魅力的に感じない
直帰率の約7割を占めるのが、最初に目にするページの内容です。
直帰率が高いということはユーザーの心を掴むことができなかったと言えるため、キャッチコピーや魅力的なデザインに改善する必要性があるでしょう。
次のページに行くための導線がない
もしも次のページに行くための導線が設置されていない場合、ユーザーはその次の情報を見たくてもできないので離脱するしかありません。
この場合、早急に次のページや関連するページに遷移できるように導線を作ることが重要です。
ページの読み込み時間が遅い
ページの読み込み時間が遅いと、ページがすべて表示されるまで待てないユーザーによる直帰率が高くなります。ユーザーはタイムパフォーマンスを気にする傾向にあるため、読み込み時間が長いだけで離脱する可能性が高いです。
ページの読み込み速度が遅いのはさまざまな原因が考えられるため、画像のファイルサイズを圧縮するといった方法で読み込み速度を上げましょう。
スマホに対応していない
今やユーザーの多くはパソコンよりもスマホでアクセスするため、スマホに対応していないサイトは見づらく感じてしまいます。スマホからでも見やすいように、スマホ対応のサイトにする必要性があります。
直帰率を改善する方法5選
直帰率を改善する方法は、以下の通りです。
- ユーザーインターフェースやデザインにこだわる
- タイトルとページの内容を一致させる
- 最初に目にするページを最も意識する
- 内部リンクを活用する
- コンテンツそのものの質を見直す
それでは、直帰率を改善する方法についてご説明しましょう。
ユーザーインターフェースやデザインにこだわる
直帰率を改善するには、UIやデザインにこだわることが大切です。とにかくユーザーファーストを意識したUIやデザインにすることで、直帰率を下げることができます。
ユーザーにとって見やすいデザインにするのはもちろん、パッと見たときにどこに何があるのかが分かりやすいようにするのがおすすめです。
タイトルとページの内容を一致させる
基本的にタイトルとページの内容を一致させるのは必須です。タイトルとページの内容が違うとユーザーの期待を裏切ってしまい、信用を失うことになりかねません。
検索からの流入を狙っているキーワードに合わせたタイトルとページの内容を一致させることで、直帰率を下げることができるでしょう。また、ページの内容がキーワードから外れた内容になるほど直帰率が高くなるため、キーワードに関連した内容を遵守することが大切です。
最初に目にするページを最も意識する
第一印象が大事と言われるように、ユーザーがサイトにアクセスしたときも最初に目にするページで自分が知りたい情報があるか、使いにくいかなどを決めています。
最初に目にするページで、コンテンツの内容を端的に伝えることを意識することで直帰率を下げることができます。
ただし、ユーザーにさまざまな情報を伝えたいがために情報を詰め込み過ぎるとかえってごちゃごちゃして逆効果になるので注意しましょう。
内部リンクを活用する
直帰率を下げるなら、内部リンクを設置して次のページに遷移できるようにしましょう。ユーザーが次のページにアクセスできるようにするだけでも、直帰率を下げられます。
コンテンツそのものの質を見直す
サイトのコンテンツそのものの質を見直すことも大切です。たとえばユーザーにとって有益となる情報が網羅されているのか、不必要な情報が多くないか、文字ばかりになっていないか網羅的にチェックしましょう。
特に文字ばかりになっていると効率良く情報が伝わらない可能性があるので、画像や動画を設置することでどんな情報なのかが分かりやすくなります。
まとめ
最初に目にしたページから他のページに移動するまでもなく離脱してしまうと、直帰率を高めることになります。
直帰率を下げるためにも、ユーザーファーストでシンプルで分かりやすく情報が伝わるようにしたり、画像や動画を設置して視覚的に問いかけたり、本当にユーザーが知りたいと思っている内容にしたりと、さまざまな施策を実践してみましょう。